こんにちは。かぶら「き」あやです。

歌い手・鏑木綾のブログ

ジャン・ジル終演!

古楽アンサンブル コントラポント「南仏バロックの巨匠 ジャン・ジル」悪天候の中、沢山のお客様に足を運んでいただき、とても嬉しかったです!本当にありがとうございました^ ^

ジルの音楽は演奏していても本当に楽しく幸せになれるものなのに、余り知られていないことが本当にもったいないなぁと思っていました。それをあんなに多くの方々に聴いていただけたこと、また喜んでいただけたことがとても嬉しかったです♪

今回は皆さんにより楽しんでいただけるよう、余り知られていない古楽器の魅力をお伝えするべく、演奏会直前特別企画としてYouTube古楽器奏者の方々にインタビューする動画を公開しました(^O^)
これからも、みなさんにコントラポントの活動や古楽とはどんなものなのか、その魅力をお伝えするべく色々な事前企画をやっていきたいと思いますので、今後も小まめにチェックしてみてくださいね☆

コントラポントのホームページはこちら↓

古楽アンサンブル コントラポント、ヴォーカル・アンサンブル カペラなどフォンス・フローリス関係の各SNSアカウントでも情報発信しているので、そちらも是非↓
Twitterアカウント @fons_floris
YouTubeチャンネル fonsflorismusic



南仏バロックの作曲家 ジャン・ジルの音楽

まだ6月だというのに、暑い日が続きますね!熱中症などにならないよう、水分補給と暑さ対策、上手にしていきたいですね(^^;;

さて、今週末に出演する「古楽アンサンブル コントラポント」のコンサートのお知らせです♪

フランスバロックを多く演奏してきたコントラポントですが、今回は南仏バロックの作曲家、ジャン・ジルによる「レクイエム」とモテット「あなたを愛します、主よ」をお送りいたします。

レクイエムというと死者を慰めるための落ち着いた音楽というイメージがあるかと思うのですが、このレクイエムは南仏の雰囲気のせいか、明るく優美で軽快なところもあり、聴いていても歌っていても気持ちがいいです。指揮者の花井氏は「死者への弔いというよりは、遺された者たちに慰めと希望を与えてくれる」と仰っていますが、その通りだと思います。

今回は「セルパン」という珍しい楽器も登場します!一体どんな楽器なのでしょうか…?わくわくしますね☆

見どころ、聴きどころ満載の当公演をみなさま是非逃さぬよう!

尚、今日から3日間の全体リハーサルの様子を一部YouTubeにて公開する予定です♪「fonsflorismusic」というチャンネルからご覧になれますので、是非アクセスしてみてください^ ^


■第17回定期公演「南仏バロックの巨匠ジャン・ジル」

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2014年6月6日(金)午後7時15分(6時45分開場)
演奏曲
ジャン・ジル 死者のミサ(レクィエム)、「あなたを愛します、主よ」
Jean Gilles (1668-1705), Messe des morts/Diligam te, Domine
ほか

ルイ14世の時代ヴェルサイユ宮殿を中心に優雅で美しいフランス・バロックの音楽文化が花開きましたが、ちょうどその頃、南フランスにもヴェルサイユの影響を受けながらすばらしい作曲家たちがいました。

その一人がジャン・ジルです。エク・サン・プロヴァンストゥールーズなどで活躍しました。
とくに死者のためのミサ曲「レクィエム」はフランス各地で大好評を博し、18世紀のパリでおこなわれた公開コンサート・シリーズ「コンセール・スピリテュエル」でも、繰り返し演目に取り上げられました。
さらには、ルイ15世や、今年没後250年を記念する作曲家ラモーの追悼行事でも演奏されたことが知られています。

古楽アンサンブル コントラポントの今回の演奏会は、このレクィエムにジルの傑作モテットも加えたプログラムです。
当時の演奏法を再現し、また様々な古楽器を使いますが、特に珍しいのはセルパンというヘビのような形をした管楽器です。バロック時代に教会での演奏によく使われた楽器で、ジルのオーケストラに独特の音色を加えてくれます。

南仏の太陽を思わせるような朗らかで明快なジルのレクィエムは、死者への弔いというよりは、遺された者たちに慰めと希望を与えてくれる名作です。
そして現代日本の私たちにとっても意義深く、また誰もが心から楽しめる音楽であることは間違いありません。
実演される機会の少ないこれらの作品を、バロック音楽の実力派スペシャリスト集団の生演奏で聴ける、貴重な公演です。

演奏: 古楽アンサンブル コントラポント

独唱  ソプラノ dessus:花井尚美
    アルト haute-contre:中嶋克彦
    テノール taille:大久保亮
    バス basse:春日保人

管弦楽 ヴァイオリン・ヴィオラ violons:小野萬里 大西律子 長岡聡季 丹沢広樹 阿部まりこ 上田美佐子 深沢美奈
    バス・ド・ヴィオロン basse de violon:十代田光子 西澤央子
    リコーダー flute a bec太田光子 辺保陽一
    オーボエ hautbois:尾崎温子
    ファゴット basson:鈴木禎
    セルパン serpent:橋本晋哉
    テオルボ theorbe:金子浩
    オルガン orgue:上尾直毅

合唱隊 ソプラノ dessus:鏑木綾 金成佳枝 神山直子 田村幸代
    アルト hautes-contre:青木美桜 金沢青児 佐藤拓
    テノール tailles:富本泰成 中村康紀 沼田臣矢
    バリトン basses-tailles:櫻井元希 渡辺研一郎
    バス basse:西久保孝弘 松井永太郎

指揮  花井哲郎

チケット:[前売]一般5,000円 ペア9,000円 [当日]一般5,500円 学生:2,500円*(全自由席 *学生券は、学生証を提示のうえお求め下さい)

前売券取扱: 
 東京古典楽器センター 03-3952-5515
 野上書店(「目白」駅前・店頭での直接販売のみ)
 スペース・セント・ポール(東京カテドラル内)03-3941-497
 サンパウロ(「四谷」駅前)03-3357-8642

主催:フォンス・フローリス

東大で古楽!

来週5/22(木)の16:30より、東京大学駒場キャンパスにてレクチャーコンサートがあり、演奏で出演いたします♪
入場無料・予約不要ですので、お時間とご興味ある方はふらっとおいでくださいませ^ ^

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東京大学教養学部後期課程 教養学部後期課程教養学科・地域文化研究科
イタリア地中海研究コース 主催
教養学部前期課程 テーマ講義「さらに悦ばしきイタリア地中海」
第5回講義 レクチャー+コンサート

Sounding Novellas 響く物語り

日時/5月22日(木)16時30分開始
場所/東京大学駒場キャンパスⅠ コミュニティプラザ北館2F 音楽実習室 
入場料/無料(予約不要)

講演:Francesco Zimei(ハーバード大学附属ルネサンス研究所ヴィラ・イ・タッティ研究員、チェルタルド14世紀イタリア・アルス・ノヴァ研究センター副所長)

演奏:鏑木綾(歌)、中村会子(リコーダー)、坪田一子(フィドル)、佐藤亜紀子(リュート)

曲目:
Francesco Landini / Ecco la primavera
Magister Piero / Or qua, compagni
Gherardello da Firenze / Io vo’ ben a chi vuol bene a me
Niccolò da Perugia / Ciascun faccia per sé 
Lorenzo da Firenze / Non so qual i' mi voglia (tex by Boccaccio)





Summer school of Early Music 2013 〜出発まで〜

ある日、ふと思い立って「Rebecca Stewart summer school」と検索してみました。そうしたら、ちょうどこの講習会が出て来て、〆切が翌々日くらいに迫っていたのと、他にも色々な偶然が重なったので「これは行くしかない」と思い、すぐに申し込みました。

数日後、主催者から講習会費を振り込んで下さいとお知らせが来たので、数日中に初めての海外送金なるものをすべく行動した。そもそも海外送金ってどうやるんだ、ということでネットで情報集めて手数料が一番安い郵便局へ。送金先がチェコというのは珍しいらしく、送金先銀行名や住所などをチェコ語で使う色々な記号がついてるアルファベットで書いたら、普通のアルファベット表記でないとちゃんと送金出来ないかも知れないと言われてしまった。恐らく、この記号を取り除けば送金出来るかも知れないが、間違っていると大変なので、受取人に確認した方が良いと言われ、出直すことに。
チェコの先方に確認をしたら、英語表記はこれでいいのだと記号ついたままのもので返答された。と言われても日本から送金するには普通のアルファベット表記が必要なんだ〜どうしたらいいんだ〜、と悩んだ挙げ句、郵便局というお役所仕事な所を頼るからいけないんだ、多少手数料が高くても、メガバンクを頼った方がスムーズに行くんじゃないかと考え直し、某メガバンクへ。そうしたらなんとまぁスムーズに行ったことか。その場でチェコの銀行へ電話して諸々確認してくださり、お姉さんに各種書類を見せ、言われるがままに書類に記入をして、無事完了。手数料の高さはこの手厚いサービスの対価だったんですね、と感動しました。

こうして、無事送金が終わり、後は向こうからの連絡を待つのみ…と思いきや、なんと早々に講師のRebeccaから、私宛にメールが!なんと、私がプロフィールにとある先生方の名前を書いたのを見て、嬉しくてメールをくれたとのこと!彼女の文面からは愛情が溢れ出ていて、このメールで一気に会うのが楽しみになりました^_^

このメールの後、講習会の課題曲が添付で大量に送られて来て若干泡を吹いたことは内緒です…。講習会の直前まで資料や楽譜が送られて来たので、何か抜けがないか心配にもなりました。でも綺麗に修正されたオリジナルの楽譜が来るたびにワクワクが募っていきました。

今回、飛行機の料金が安くなる関係で講習会が始まる3日前にチェコ入りし、プラハとウィーンを1日ずつ観光するプランにしました。初めての1人海外、ツアーでもなしに無事にいくか不安ではありましたが、結果的にはとても良かったです。ここらでまた一区切りして、次はいよいよチェコへ旅立つ話からウィーンへの小旅行の話をしたいと思います。



かぶ♪

Summer school of Early Music 2013 〜Prologue〜

8月も終わり、秋の気配が日に日に増して来ましたね^_^
久々の更新になってしまいました。今日やっとブログが書きやすい環境を整えたので、これからはもっと更新できるかと思います(^_^;)いや、します笑

さてさて。

この夏は「Summer School of Early Music - Main Page」というチェコで行われた古楽講習会に参加して来ました。

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私は古楽声楽の専門家であるRebecca Stewart女史のクラスを受講しました。このクラスの課題は、中世は14世紀の多声音楽によるミサ曲を歌うというもの。

今回は14世紀に編纂されたミサ曲群、トゥルネー、トゥールーズバルセロナ、ソルボンヌのミサ曲群からそれぞれ抜粋し、ミサ曲として組み合わせて演奏しました。

ミサ曲群とは…
キリエ・グローリア・クレド・サンクトゥス・アニュスデイの5つの楽章から成る「ミサ通常文」は、ある時から1人の作曲家が通して作曲することが普通になります。しかし、14世紀までは様々な作曲家がキリエならキリエだけ、グローリアならグローリアだけというように、単独で作曲をしており、通して作曲することはありませんでした。何故なら、この頃までは、キリエの本、クレドの本というように各章ごとに一つの本にまとめ、そこからその日のミサに相応しい曲を選んで、好きに組み合わせることが出来たからです。これらの中から、各教会で「これぞベストな組み合わせだ!」とキリエ・グローリア・クレド・サンクトゥス・アニュスデイの各本からそれぞれ一つを選んで5つにまとめて編纂されたものが前述の「ミサ曲群」です。

今回の試みは、そのミサ曲群をまた解体し、新たに組み合わせて歌うという原点に立ち返るようなものでした。
バロック以降の作品で例えたら、バッハのロ短調ミサのキリエ、モーツァルトハ短調ミサのグローリアとクレドベートーヴェンの荘厳ミサのサンクトゥスとアニュスデイを組み合わせて通して演奏する、といったところでしょうか。まぁ、そんなことはないと思いますが(^_^;)しかし、中世ではそれが普通だったのです。
トゥルネー、トゥールーズバルセロナ、ソルボンヌのミサ曲群に入っている曲は、それぞれ書かれた場所・時代・人・様式が違います。そういった違いはあれど、通して歌ってみると、中世という大きな枠組みの範疇にある為か、違和感がありませんでした。それは私が現代の感覚を持っているところに依るかも知れませんが、前述の違いは良いスパイスとなって全体にメリハリを生み出していました。

つい長々と説明してしまいました。なかなか講習会の話が進みませんね笑

講習会についての話は、もし今後同じ講習会に行く方がいた場合に参考になるように書きたいと思っているので、かなり詳しく、何回かに分けて更新していきたいと思っています。

ひとまず今日はこの辺りで。


かぶ♪




移動しました!

ずっと「はてなダイアリー」を使っていたのですが、この度「はてなブログ」に移動しました!

更に心機一転、ブログタイトルも「カポッチの成長日記」から「かぶ*つぶ」に変えてみました笑

iPhoneアプリも落としたので、これからはもっと頻繁に更新できるよう頑張ります(^_^;)

 

 

かぶ♪

3月の出演コンサート

更新がすっかり滞ってしまいました(^_^;)

ここ最近の活動としては…
2月頭には三枝成彰さんの「KAMIKAZE〜神風〜」(http://www.saegusa-s.co.jp/con130131.html)という、第二次世界大戦中に実在した特攻隊の方とその恋人の2人の悲恋を描いたオペラに「なでしこ隊」役で出演していました。ソリストの方々や製作陣の方々、同じなでしこ隊やお世話した(役の設定で)特攻隊から学ばせて頂くことがたくさんあり、本当に素晴らしい経験になりました。

さて、3月の出演コンサートのお知らせです!

まずは、「ヴォーカル・アンサンブル・カペラ」で現在東京美術館にて開催中の『エル・グレコ展』のレクチャーコンサートに出演致します。

*エル・グレコ展記念音楽会*
”ヴォーカル・アンサンブル カペラ” レクチャー・コンサート
「エル・グレコの同時代者 ビクトリアの音楽」

2013年3月2日(土)午後2時開演(1時30分開場)
東京都美術館講堂(定員230名)
料金1,000円
(「エル・グレコ」展のご入場には別途観覧料が必要です)
※入場券は東京都美術館内ミュージアム・ショップにて発売中
詳しくはコチラ→http://fonsfloris.exblog.jp/19245386/


そして次は「古楽アンサンブル コントラポント」で、イタリア後期ルネサンスの作曲家カルロ・ジェズアルドのレスポンソリウムを歌います!

第13回定期公演 
《受難のレスポンソリウム 合唱隊によるアカペラの演奏会》
2013年3月17日(日)午後4時(3時30分開場)
聖母病院・聖堂(東京都新宿区中落合2-5-10)

【チケット】前売 一般 4,000円 ペア 7,000円 学生 2,500円*/当日 4,500円(全自由席)
【チケット取扱】 *学生券は学生証を提示の上お求め下さい
 東京文化会館チケットサービス 03-5685-0650(セブンイレブンでの引き取り可能)
 東京古典楽器センター 03-3952-5515
 スペース・セントポール(東京カテドラル内)03-3941-4971
 サンパウロ(四谷駅前) 03-3357-8642
主催:フォンス・フローリス
詳しくはコチラ→://www.fonsfloris.com/c/

ジェズアルドは「殺人作曲家」として有名ですが、それだけではないんです。彼の音楽は不協和音や半音階を見事に駆使して、とても緻密に構成されています。
今年はジェズアルドの没後400年でもあり、日本でこの曲を演奏する機会がないかと思っていたら、有り難いことにこうして歌える機会を頂けました!!
この音楽を知らずに人生を終えるなんて、本当にもったいないと思っているので、少しでも多くの方に聴きに来て頂きたいです!
今回は若手の合唱隊による演奏会なので、荒削りな部分もあるかと思いますが、これからの音楽界を担う期待の若手ばかりなので、どうぞご期待頂くと共に温かい心で聴いて頂けると幸いです。
こちらのチケットはブログのコメントか私まで直接ご連絡頂ければ、500円引きにてチケットをご用意出来ます♪

お知らせは以上になります!
そろそろ春の足音が聴こえてきたような気がしますが、まだ寒い日が続きそうなので、風邪には気をつけましょう(^^)

鏑木綾